第3回公務員共済年金財政単位一元化研究会議事要旨

1 日時

平成14年7月5日(金)午前9時25分~午前10時45分

2 場所

全国町村会館2階ホールB

3 出席者(五十音順、敬称略)

座長 西尾 勝 (国際基督教大学教授)
渡辺 俊介 (日本経済新聞論説委員)
寺村 信行 (国家公務員共済組合連合会理事長)
森 繁一 (地方公務員共済組合連合会理事長)
丸山 建藏 (国家公務員労働組合総連合会委員長)
北岡 勝征 (全日本自治団体労働組合中央執行委員長)
杉本 和行 (財務省主計局次長)
荒木 慶司 (総務省自治行政局公務員部長)

4 議事概要

(1) 議題について

本日の研究会は、前回の指摘事項に関する説明、財政単位一元化の制度設計にかかる論点について事務局からの説明及び質疑応答を行うこととされた。

(2) 前回の指摘事項について

総務省から、次の事項について説明があった。

1) 地方公務員の諸手当の状況について、平成13年4月1日現在の地方公務員給与実態調査結果によると、全体としては手当率は23.8%であるが、職種、団体によって区々であること。

2) 地方公共団体の長に係る特例と財源率について、特例加算額は昭和60年改正前の法における取扱いを踏まえて設定されたものであること、一般組合員と長である組合員の財源率(保険料率)は、平成7年の法改正において次期財政再計算から一の単位として算定することとされていることから、国共済との財政単位の一元化に当たり、長を除いて財政調整の対象とすることは困難であること。

3) 地共済の個別組合の財政状況悪化の原因は、組合員数の減少によるところが大きいが、地共済全体としては、財政再計算により適正な保険料率を設定していけば安定的な運営が可能であること。

4) 国共済と地共済の平均保険料率(平成11年財政再計算結果に基づき、標準報酬総額で按分したもの)について公的負担が1/3の場合、1/2の場合について、公務上の障害共済年金等を除いたものを算定したこと。

これについて、特段の質問、意見はなかった。

(3) 財政単位一元化の制度設計にかかる論点について

財務省から、財政単位一元化の制度設計にかかる論点について、ワーキンググループでの意見、シミュレーション結果も含めて以下のような説明があった。

1) 財政調整の範囲については、2,3階部分までとすることが適当ではないか。

2) 財政調整の方法については、毎年か、財政再計算の際に資金を交付することを基本とすべきではないか。

3) 財政調整額の算定方法については、独自給付費用率、総合費用率、その他の方法があるが、独自給付費用率によれば国共済の方の拠出額が多くなり、総合費用率では地共済の方の拠出額が多くなるのではないか。

4) 一本化保険料率の算定方法については、財政単位の一元化により国共済、地共済の保険料率という概念がなくなるのではないか、また、過去の制度間調整事業において保険料率を標準報酬総額按分で求めていることから、これによることが適当ではないか。

5) 保険料率一本化の方法としては、段階的に一本化に近づけていくという方法も考えられるのではないか。

6) 保険料率の一本化の時期、財政調整額の算定方法の如何に関わらず、保険料率を一本化すると国共済の積立金の枯渇が避けられないため、国共済の単年度収支が赤字の場合に、地共済がその全額を補填する方法も考えられるのではないか。

これらについて、大要次のような質問、意見が出された。

(←は、事務局からの回答)

1) 独自給付費用率で財政調整をするということには賛成だが、総合費用率を採用せず、独自給付費用率を採用することととする理屈が必要。

2) 標準報酬総額按分で保険料率を一本化した上で地共済が国共済の単年度赤字を補填した場合、地共済の財政状況はどうなるのか。
← 地共済単体での財政再計算と比べて積立金は増加する。

3) 保険料率の一本化の時期を平成16年度以降とすることは、一元化の閣議決定に反しないか。
← 一元化懇談会では、次期財政再計算は財政単位の一元化を前提として行うこととされており、一元化の解釈としては、財政調整をしながら最終的に保険料率を一本化することと解釈していることから、保険料率一本化の道筋さえ付ければ平成16年度以降であっても許されると考えている。

4) 保険料率を一本化する時期を平成21年度なり平成26年度にする理屈はあるのか。
← 地共済の場合、保険料率が単独の場合よりも上がることになり、5年後には一本化するということで組合員の理解を得ることも想定されるが、理屈としては方向性が出た段階で整理が必要。

5) 財政調整の範囲については2,3階部分まで、財政調整の方法については独自給付費用率を基本とすることについては今回異論がなかったが、一本化保険料率の算定方法についてはどうか。
← 財政単位が一元化されるので、保険料率をそれぞれの制度で算定するのではなく、一本で算定するという方法もあると考えられる。

6) 財政単位の一元化により財源が一つになるとすれば、積立金も成熟度合いも一緒にして調整していくというのは比較的わかりやすく、段階的に実施していくことについても異論はないが、一本化保険料率の算定方法はいろんなやり方があると思う。

7) 保険料率一本化は早くしなければならないが、国共済と地共済の過去の財源率設定の差異も考慮し、段階的に実施していく必要がある。

8) 次期財政再計算は、出生率や市町村合併の進展等により5年前とは変わってくると思われるが、その見通しはどうか。

9) 地共済の場合、市町村合併によりかなりシミュレーションに差が生じてくると思うがどうか。
← 前回の財政再計算では、国共済、地共済とも組合員数を対厚生年金被保険者数比率一定としたものでも算定したが、次期財政再計算では厚生年金が人口推計でより厳しくなる可能性がある。地共済では次期財政再計算の段階で市町村合併の進展を確たる数値として見込めるかどうか議論が必要。国共済についても定員減のような要素を財政再計算の前提条件として入れられるのかどうか難しい問題。

(4) 今後の進め方について

論点がかなり絞られてきているが、国共済、地共済とも関係者の理解を得る必要があり、今回の議論を踏まえて、財務省、総務省において関係者の意見を聞くこととし、制度化にあたっての詳細は、ワーキンググループで詰めることとされた。

(5) 次回日程について

次回は、10月位を目途に開催することとされた。

以上