第2回公務員共済年金財政単位一元化研究会議事要旨

1 日時

平成14年4月26日(金)午後2時01分~午後3時24分

2 場所

財務省国際会議室(財務省4階)

3 出席者(五十音順、敬称略)

荒木 慶司 (総務省自治行政局公務員部長)
北岡 勝征 (全日本自治団体労働組合中央執行委員長)
杉本 和行 (財務省主計局次長)
寺村 信行 (国家公務員共済組合連合会理事長)
座長 西尾 勝 (国際基督教大学教授)
丸山 建藏 (国家公務員労働組合総連合会委員長)
森 繁一 (地方公務員共済組合連合会理事長)
渡辺 俊介 (日本経済新聞論説委員)

4 議事概要

(1) 議題について

本日の研究会は、「地共済再編成の検討状況」、「財政単位一元化に当たっての基本的考え方について」、「国共済・地共済の相違点」、「財政単位一元化の制度設計にかかる論点の概要」の各項目について、事務局からの説明及び質疑応答を行うこととされた。

(2) 地共済再編成の検討状況について

総務省から、地共済の再編成の検討状況については、その見直しの視点として、1)安定的な財政運営、2)国共済との財政単位の一元化、3)資金運用の3つを基本において検討を行っていること、また、地共済の統合状況及び現状(組合員数、受給権者数、成熟度、収支状況等)を踏まえて再編成についての議論を行ってきているとの説明があった。

次に、地共済の再編成が国共済との財政単位の一元化のための前提となるかという点については、

1) 地共済の長期給付に要する費用の計算と基礎年金拠出金の納付は地共済連合会で事務を行っているので、財政単位の一元化を前提として財政再計算を行う場合には83組合に分かれていても支障はないこと、

2) 地共済の単位組合に単年度赤字が発生しても、地共済グループ全体で財政調整を行う仕組みがあるので、国共済の方に影響を与えることはないこと、

から、財政単位の一元化の検討にあたっては、地共済の再編成の問題は切り離して考えてはどうかとの説明があった。

これについて、大要次のような意見が出された。

  • 地共済を単位共済別にみたときに地域格差が生じているが、財政調整を考えるにあたって、特殊事情により個別の共済が赤字であるので全体の財政調整を行うのか、83組合の全体がいずれ構造的に赤字となっていくので財政調整を考えるということなのか、赤字となっている理由を分析しておくことが必要ではないか。

(3) 財政単位一元化に当たっての基本的考え方について

総務省から、財政単位一元化に当たっての基本的考え方として、JR共済等の救済的意味合いを強くもつ過去の財政調整とは異なり、国共済・地共済が対等の関係にあることを前提に財政調整の仕組みを検討するという観点から、

1) 年金給付に支障を来すことのない仕組みを作ること、

2) 片方が一方的に援助を受けるのではなく、お互いが助け合うような仕組みを考えていくこと、

を基本に今後の議論を進めていくこととしたい(前回の確認)との説明があり、これについて特段の意見等はなかった。

(4) 国共済・地共済の相違点について

財務省から、国共済と地共済の給付設計の違い(標準報酬制と本俸制、地方公共団体の長の特例、公務上の障害共済年金及び遺族共済年金に要する財源率)について、ワーキンググループでの主な議論を紹介しながら、説明があった。

次に、財政再計算における国共済と地共済の相違点(再計算の実施時期、計算基礎統計、計算基礎データ、シミュレーションシステム、再計算結果の手続)について、ワーキンググループでの主な議論を紹介しながら、説明があった。

これらについて、地共済はなぜ昭和60年の改正で標準報酬制を取り入れなかったのか、本俸に1.25を掛けたものと標準報酬との乖離はどの程度あるのか等の質問があり、総務省から、地方公共団体は手当がまちまちで相当の差があり、これを年金に反映させると同じような種類の職務の公務員の間で地方公共団体によって大きな差が出てくること、本俸に対する手当の割合は平成12年度においても職種、団体によってばらつきがあるが、全体としては概ね25%となっている等の説明があった。

そのほか、大要次のような意見が出された。

  • 地方公務員が職種や団体によって手当にばらつきがあっても、掛金を多く払う人は年金額も多くなるという考え方でどうしていけないのか。
  • 過去の一元化懇での議論等を踏まえると、次期財政再計算までに公務員の年金制度を一本化することは決まっているが、その次の段階として、公務員の共済組合制度は今後どういう方向を目指すのかということについて、何らかの考え方を出す必要があるのではないか。
  • 地方公務員の手当の状況の分析が必要ではないか。
  • 財政調整を行うにあたり、共通部分で財政調整するという観点に立つと、地方公共団体の長の特例を財政調整の範囲に含めることの理屈付けを考えておくことが必要ではないか。

(5) 財政単位一元化の制度設計にかかる論点の概要について

財務省から、今後、具体的な財政単位の一元化を進めるに当たり検討しなければならないと考えられる論点を挙げ、検討に当たっての裏付けとなる数字のシミュレーション結果等については、次回示したうえでさらに具体的に議論していただきたいとの説明があった。

これについて、大要次のような意見が出された。

  • 社会保障審議会年金部会でもっぱら厚生年金について賦課方式か積立方式かの議論が行われているが、公務員の共済年金については現行賦課方式を堅持すべきであるという前提がまず必要ではないか。そのことを踏まえ、公務員制度の一環としての共済年金制度を次期財政再計算までに財政単位一元化するといった、財政調整の考え方等を検討することになるのではないか。また、このことが財政調整の範囲に影響するのではないか。
  • 地共済の現行の財政調整の方法と、論点にある財政調整の方法とで矛盾がでることはないか。

(6) 次回日程について

出席者の都合を踏まえ、次回は、本年6月中を目途に開催することとされた。

以上